不摂生編集者の体質改善!(2)|翔泳社の本
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不摂生編集者の体質改善!(2) 2013.07.04

※前編はこちら

「さっきまでカウンターにあった おはぎ って、どこかに片付けた?」
「おばあちゃんが食べてたよ」
「6個あったのが1つもないんだけど」
「うそ、まさか……、だって血糖値が……」

 このおばあちゃん、ボケているのではありません。糖尿病なのです。俗に“糖が呼ぶ”といいますが、糖尿病の人は炭水化物ジャンキー(中毒・依存)であることが多いようです。しかも、それは体の働きによるものだったりします。

 食後に血糖値があがると、膵臓がインスリンを出して下げます。これは普通のことです。しかし、糖尿病の人のように血糖値の振れ幅が大きいと、正常に戻っているのに体は「下がっちゃった」と勘違いすることがあるんだそうです。

 そうすると、もっと糖をとりたくなり、前出のおばあちゃんのようなことになるようです。また、食後にすごく眠くなるのも、膵臓ががんばっているのに関係あるとも言われています。

 もっと恐いのは、尿糖がプラスの時です。血液中の糖が多すぎると、体は尿にまぜて排出します。そして、捨てたくせに「足りなくなっちゃった」と勘違いするのです。

 そのとき一番てっとり早く「足りなくなった」糖の代わりに使うのが筋肉中のタンパク質です。これを分解して糖として吸収します。すると、なんということでしょう、放っておいても体重が減るのです。それも筋肉ばかりがどんどん……。

 私はこれを昨年の冬に経験しました。ここのところ少し痩せたから山歩きも楽勝かなと思って出かけたら、足がつりまくるし、ちょっと斜度がキツイと登れない……なんだろうと思っていたですが、これが原因でした。

■ 炭水化物中毒からの離脱
 いわゆる糖質制限ダイエットです。数年前からこのテーマの本が出始め、いまではの雑誌『ターザン』の特集でもとりあげられるくらいメジャーになったのですが、私は知りませんでした。
 普通の糖尿病対策の食事制限って、本当に悲しくなるほど不味そうで量も少なくてミジメな感じなのですが、糖質制限ダイエットは、肉や魚や揚げ物もモリモリ食べて、糖質が少ない種類なら酒もOKという夢のような方法です。
 慣れるまでは結構きついですが、効果は絶大です。たいした運動をしていないのに、体重も体脂肪も着実に減ります。

■ アルコール依存からの離脱
 少し前から酔っぱらい方がおかしくなったので(糖尿病も関連してるかも)、断酒してしまうことにしました。なかなか難しいことなので、断酒会(詳しくはWebで検索してみてください)に参加してみました。
 会場は一見いい人そうなヘビーなジャンキー達でいっぱいでした。そして1人の先輩に「ブラックアウトがでてきたら次は失禁だぞ」と言われ、その恐怖一発で断酒できました。

■ 離脱の結果
 3ヵ月ちょっとで体重は△5kg、体脂肪率は△4.5%、ウエストは△6cmです。病院で検査を受けると、空腹時血糖値もHbA1cも正常値まで下がりました。以前、尿糖がプラスになって筋肉が落ちたのを取り返しての△5kgなので、実質△10kgくらいだと思います。体は軽くなり、ズボンのウエストはガバガバです。


見よ!この下降グラフを!

 酒もタバコもやめ、主食ナシで、野菜とピーナッツとチーズを食べるというネズミのような生活をしている私ですが、とくにストレスもなく、日々快調です。体調不良が気になり出したご同輩はトライしてみたらいかがでしょうか。(完)


ベルトのボタンも、ほらこの通り、4つずらすことになりました

さとう