1巻ばかり買い漁る男|翔泳社の本
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1巻ばかり買い漁る男 2013.10.02

 私はマンガが大好きです。編集者をしていますが担当は実用書なので、書店のマンガコーナーには純粋に消費者として行きます。子どものころから好きでしたが、限られたわずかなお小遣いでは月に数冊を購入するのがやっと。

 大人になった今、財力を振りかざし、気になったものを片っ端から購入しています(といっても、飲み会費程度の控えめな金額ですが)。

 手に取るのは、ライトノベルやゲームが原作のもの、オリジナルのもの、アニメ化されたり、賞をとった話題のものなど、少年向けから青年向け(時には女子向け)まで割と幅広いと思います。

 特に好きなのは学園を舞台にした“モエ”があるもので、“萌えが7割、燃えが3割”くらいの構成がツボです。可愛い女の子が日本刀を振り回してバトルするようなのがサイコーです。

 店頭で気に入った表紙のものは大体購入します。いわゆるジャケ買い(ジャケット買い)というやつです。

 最近は新作リリースのサイクルが早く、次から次へと魅力的な表紙が並べられていきます。さすがにどれもこれも追いかけるというのは、消費できる時間もお金も限られているので厳しい。そこで、とにかく第1巻を買うことが多くなってきました。

 食料品とか日用品でもよくありますよね。お試し用などの少量パッケージ。あれを買う感覚に近いです。

 まず最初の1冊を購入して、絵柄や舞台設定、キャラクター設定、話の運び方、コマ割や背景などへの注力具合を見て、その作品のセンスを見極めます。それらが自分基準をクリアしたもののみ、第2巻以降を購入するようにしているのです。

 そんな買い方を続けていくうちに、私の寝床には常時30冊以上がツンドク(積読)になる状況が生まれてしまいました。それも第1巻ばかり。妻には「なんで1巻ばかりなの~」と笑われています。

 実は、勝率は2~3割程度といった感じで、第2巻以降も購入継続する作品はあまり多くはありません。内容が自分基準を超えないというのもありますが、第2巻に進もうとする前に、ほかの新作がリリースされるというのも大きく影響しています。

 新作が読めるのはワクワクするし嬉しいのですが、もう少しゆっくりそれぞれの作品と向き合いたい気もしています。最終巻までたどり着く、追いかけたくなる作品に出会えることを期待して、私は明日も書店を目指します!

 ちなみに、衝動買いしたマンガが実は購入済みだったことがしばしばあることは、妻には内緒です。

おがわ