クルマがないと書店営業は始まらない!|翔泳社の本
  1. ホーム >
  2. コラム >
  3. クルマがないと書店営業は始まらない!

クルマがないと書店営業は始まらない! 2013.10.31

 翔泳社の書店担当の営業マンは、全国47都道府県を10人に満たない人数で行脚しています。都内や関西の中心地は電車での移動ですが、特に地方を訪問する時の移動手段は「クルマ」です。部内には、その昔、峠を極めていた人やクルマ大好き!な人など、クルマ営業は問題のない人間ばかり。

 そんな翔泳社営業部に、身分証明程度のつもりで学生の時代に北海道合宿で免許を取った私が参入です(北海道は、信号も少なく道路はほぼ一直線、単線の高速道路、と素晴らしい環境でした……)。

 営業部に入った当初、近くの教習所でペーパードライバー研修には行ったものの、ほぼ5年のブランクでクルマ営業開始でした。

 スタートは秋。そう、今の季節です。営業部は「年賀状」という大きな商材を販促しなければならない一年で一番忙しい時期。もちろん、通常営業も平時と同じくらいこなさなければならない繁忙期。

 引継ぎを兼ねて、隣に上司が乗った状態で地方出張→即運転スタート→一週間かけて2~3県800キロ以上の営業、ぶっつけ本番です。

 高速道路をひたすら走っている最中。ふと助手席を確認すると、上司Sさんの身体がとてもこわばっています。チラリと見るだけでもわかる緊張具合。カチーンという言葉が頭上に浮かんでいるようです。

 言葉数も少なく、身動きもほとんどせず、凍り付いています。そんな状態で高速をひた走る1時間半。ホテルにたどり着いた時のフーーッという声からお疲れ具合がわかりました。

 ……後から思うと、よく上司たちが隣に乗ってくれていたな~と思う運転技術でした。いまだに出張に出る時、一番注意されるのは「運転気をつけてな~」。やはり私は、助手席の皆様に恐怖心を植え付けたようです。

 一番多く助手席に乗ったIさんに聞いてみました。ちなみにIさんは営業部のクルマ指導隊長なのだそうです。

Q.怖かったですか?
すごく。つねに警戒していた。

Q.一番怖かったのは?
高速の車線変更で、隣のクルマに気付かないで行こうとしたこと。
(私の言い訳→夜で、ミラーでは見えない死角に隣のクルマがいて、黒い車体で闇に溶け込んでいたんです。以後、車線変更はミラー確認と振り向いて確認を徹底しています)

Q.他には?
道路の真ん中を走れてない、駐車場に入る手前の歩道で一旦停止しない、道脇に止める時180度回転して停止(逆走の形になります……)したこと。あげるときりがない。

 じゃあクルマを使わないで営業すれば? と思われるかもしれません。

 ですが、田舎出身の私には身に染みてわかりますが、書店は駅近くだけに存在する訳ではないのです。私の田舎では、駅から徒歩40分ほどにある書店が生命線でした。

 もちろん、歩いて営業に向かうことはできるでしょうが、限られた時間でできるだけ多くの書店を巡るのが営業の使命。移動時間を出来るだけ短縮しなければなりません。となるとやはり……。

 そんなこんなで我らが営業部は、みんな運転上手営業上手です。できるだけ多くの書店さんを回れるよう、私も心を鬼にしてクルマに飛び乗り回っておりますので、お会いした時は是非とも、色々お話させていただけると嬉しいです。

 さて、今年も年賀状は4点、翔泳社から刊行しています。担当エリアの皆様!そろそろ顔を見せにお伺いしますので、またよろしくお願いいたします!

はしもと