切っても切れぬ私と九州の縁|翔泳社の本
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切っても切れぬ私と九州の縁 2013.12.05

 翔泳社の書店営業のメンバーはそれぞれに出張エリアも担当しています。北海道・東北・北陸・中四国と地域は様々ですが、そんな中で私は九州の担当です。今回は、翔泳社にとって九州ってどうなの?というお話を。

九州と私

 翔泳社に入社して今年で6年目になります。年度切り替えやメンバーの入れ替えなどのタイミングで出張エリアは変更されるのですが、入社以来唯一変わっていない担当エリアが実は九州だったりします。

 私の前職の勤務地が福岡で、1年ほどそこに住んでいたのですが、その経験を買われてか九州の担当になってしまいました。転職に時に「さらば九州!」と思いながら関東に戻ったので、半年で戻ってきた時はなんだか変な気分になったのを覚えています。

 そんなワケで、社会人になってからずっーと九州に関わっていることになります。

 その間に、長かった博多駅の改修工事も終わり、九州新幹線も開通してしまいましたし、よくわからんキャラだなと思っていたくまモンはいつのまにか全国区になっていました。千葉出身の私が修学旅行でしか行ったことがなかった土地に、大人になってからこんなにも深く関わるとは正直想像もしていませんでした。

九州の書店事情

 そんな九州ですが、書店のあり方が東京とはどう違うのか想像できますか?

 たとえば東京を中心とした関東圏ですと、翔泳社の本が揃っている大きな書店はだいたい駅前にあります。新宿でも渋谷でも池袋でも東京でもあるいは横浜でも、だいたいの書店は駅から半径500m以内にでんと構えています。

 そうすると「今日は横浜駅の書店に行くか〜」とか「渋谷の書店さん回ってきます〜」といった感じで移動の少ない効率的な営業というものを実行することができます。

 ところが九州では駅前にはあまり大型書店がありません(福岡を除く)。大型書店の多くが駅前ではなく車で通うショッピングモール内にあるのです。

 関東圏で駅前の一等地をキープしているあの紀伊國屋書店ですら、九州の9店舗中7店舗がショッピングモールに入っています(残り2店舗は福岡本店と鹿児島店。福岡本店は博多駅前にありますが入っているビルは博多バスターミナルだったりします……)。

 そうなると必然的に営業は車が中心となり、次の書店まで50kmだったり100kmだったりというダイナミックな移動することになります。せっかく九州新幹線という素晴らしい乗り物ができたのに、残念ながらまだほとんど利用できていません。

翔泳社にとっての九州

 翔泳社にとって九州という地域が大事な理由はなんといっても年賀状素材集が売れるということです(もちろん年賀状素材集以外も売れていますが!)。

 翔泳社年賀状素材集売上ランキング1位常連の紀伊國屋書店久留米店を筆頭に、50位以内入るお店がたくさんあります。普段は営業に行かないようなPC書棚のないお店でも年賀状素材集だけはしっかりと山積みになっています。

 年末になるとライバル出版社との競争も激しくなります。一件でも多くの書店に訪問するためにも出張に行って戻って翌週また出張を繰り返すのですが、往復するうちにだんだん九州に住んでいるかのような感覚に陥っていきます。

 九州地方でなんでそんなに年賀状が売れるのか?はっきりとした理由は書店員さん達に聞いても返ってきませんでしたが、とりあえず年賀状は一人数十枚、数百枚単位で出すのが当たり前なんだそうです。

 今年もいよいよ終わりに近づいてきましたが年賀状商戦はこれからがピークを迎えます。正直、自分には年賀状を書く時間はなさそうですが、年末最後まで九州で頑張ってこようと思います。

ふじさわ