あこがれの人に書いてもらえてシアワセ|翔泳社の本
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あこがれの人に書いてもらえてシアワセ 2012.08.03

 動画サイト好きの私自身が「ここで見かけるいろいろな表現パターンをまとめた本が欲しい!」というところから始まったのが、つい先日刊行された『わかむらPの動画レシピ』です。

 アイデアだけならどんな無茶も可能なのですが、「実際に誰に書いてもらうか?」が大きな問題です。 今回は、Pさん(Pは「プロデューサー」の略でニコニコ動画で活躍している人につく敬称?のようなもの)の中でも、“わかむらP”ことワカムラアツシさんにアプローチしました。

 フリーランスとして知られている方なので“お仕事として”話くらいは聞いてもらえるかも、ということと、あの“わかむらP”と話をしてみたい!という気持ちもあったわけです。

 実際に会ってみたワカムラさんは、テンションが高く、ポジティブな方でした。とにかく「よく話す」、そして「アイデアをたくさん出す」。本の内容についてもパッパッと案が出てきます。いくつもの作品を出すクリエイターはやっぱり「勢いが違う」という感じです。

 さて、ワカムラさんといえばプロ向けツールも使い倒す凄腕Pさんです。「ニコニコで勝ち残る有名PさんはみんなAfter Effectsを使っている」という話を聞いたこともあります。しかし今回は初級者向けの内容なので、編集者としては、高価なAfter Effectsではなくフリーツールをベースにしたいところです。

 恐る恐るその旨を伝えたところ、意外にも「初級者に有料ツールはハードルが高いし、手間や時間はかかるけど、フリーでもだいたい同じ結果が得られますよ。了解です」と言ってくださいました。読者のイメージをちゃんとつかんでくれる人が著者なら、編集としてはしめたものです。

 こうして、“有名Pさんが初心者にレクチャーするいろいろな表現パターンの作法”というコンセプトの本は、スタートを切ったわけです!(……順調なようですが、ここからが時間かかってしまいました……)。

 活動歴の長い方なので、私の中のわかむらPのイメージは「アイドルマスター」MAD(既存映像を加工して別作品に仕立てたパロディ)の有名人でした。

 ところが、ちょうど執筆を依頼したこの頃に、Google ChromeのCMが話題になり始め、楽曲と深い関わりがあったワカムラさんのネームバリューがさらに高まっていきました。これは嬉しい誤算でした。

 このCMのおかげで今では「初音ミクの人」としてのイメージもが強いかもしれません。ちなみに、CMの中で18秒目ぐらいに出ているのがわかむらPご本人です。

おわだ