「私たち」のがんの話をしよう!
がんになったあの日から悩んだ正解のない10のこと


一生のうち「2人に1人はがんになる」とよくいわれます。15~39歳の世代だけでみても毎年約2万人ががんを発症するとされ、それ以外の世代の方も入れると毎年約100万人、誰にでもなる可能性のある病気といえます。けれども、実際にがんになった人たちが、治療に関する情報以外の、患者のリアルな生活について知ることができる機会はあまり多くありません。



本書は、恋愛・結婚やメンタル、仕事、お金、容姿など……なかなか病院の先生や看護師さんには聞きづらい10の話題について、がん経験者のインタビューをもとにまとめています。特に情報が少ないとされるAYA世代(15歳~39歳)の方たち情報も多く取り上げています。
25歳のときに胎児性がんという希少がんになった著者は、一歩踏み込んだ患者側の生活の情報があまりないと感じました。医療情報も大切だけれど、患者側の生活情報も同じくらい大切だと考え、がん経験者の方などにインタビューしてその情報を発信するYouTube番組『がんノート』を開始。本書では、「がんになってからの恋愛・結婚って?」「周りと比較して辛くなったときどうした?」「治療と仕事をどのように両立してきた?」といった『がんノート』の活動を通して聞いてきた、がん経験者のリアルな体験談を掲載しています。
がん経験者の情報が少なくて困っている、これからの人生に不安があるなどの悩みを抱える人が、ちょっと前向きになれるような1冊です。






■書籍概要
『がん経験者のリアルな生活 「恋愛・仕事・お金」の悩みと上手につきあうヒント』
著者:岸田 徹
発売日:2023年10月25日
定価:1,650円(本体1,500円+税10%)
判型:四六・160ページ
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798179285

全国の書店、ネット書店などでご購入いただけます
・翔泳社の通販 SEshop: https://www.seshop.com/product/detail/25847
・Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4798179280



■目次
◆第1章:治療・副作用
治療と向き合ってきた/【インタビュー】私のがんになってからの「治療とのつきあい方」/【インタビュー】私のがんになってからの「10年経ったいまの気持ち」

◆第2章:家族・友達
がんのことは家族や友達に話した・話さなかった/がんのことを伝えたタイミング/【インタビュー】私のがんになってからの「家族の関係性」/がんのことを伝えるときに意識していること/子どもにがんのことは伝えた・伝えなかった/周りに辛さやしんどさが伝わりづらいことがある

◆第3章:仕事
すぐに職場に復帰した・復帰しなかった /【インタビュー】私のがんになってからの「職場復帰」/仕事に対する考え方が変わった/職場の人に伝えた・伝えなかった/職場に協力してもらっていること/【インタビュー】私のがんになってからの「就職活動」/【コラム】みんなの就職・転職活動のエピソードを紹介します!

◆第4章:お金
制度を活用した/保険に入っていた・入っていなかった/治療以外に△△にもお金がかかる!/【コラム】みんなの活用した制度などを紹介します!

◆第5章:恋愛・結婚
恋愛に積極的になれなくなった/【インタビュー】私のがんになってからの「気持ちの変化」/【インタビュー】私のがんになってからの「出会いから結婚まで」/「がんになってから出会う人」に伝えるか迷った/【インタビュー】私のがんになってからの「恋愛と結婚」/【コラム】みんなの恋愛観・結婚観などを紹介します!

◆第6章:妊よう性(妊娠するための力)
妊よう性って?/妊よう性について考えた/【インタビュー】私のがんになってからの「性欲の変化」/【インタビュー】私のがんになってからの「妊娠・出産」/【コラム】みんなの子どもに関する考え方を紹介します!

◆第7章:容姿
がん治療で外見が変わった/髪の毛や眉毛が抜けた/【インタビュー】私のがんになってからの「ウィッグの工夫」/【コラム】みんなのそのほかの悩みと対応などを紹介します!

◆第8章:食事
食事での悩みごとが増えた/食べられなくなった・食べづらくなった/食事で大切にしていること・意識していること/【インタビュー】私のがんになってからの「情報の見分け方」/食べることへの工夫

◆第9章:メンタル
ネガティブな気持ちになることがある/前向きになったきっかけ/【インタビュー】私のがんになってからの「友人の死との向き合い方」/周りと比較して辛くなった/【インタビュー】私のがんになってからの「再発経験」/【コラム】みんなの自分の気持ちとのつきあい方を紹介します!

◆第10章:学生生活
学校はどうした?/【インタビュー】私のがんになってからの「進路選択」/学校の友達や先生との関わり/【コラム】みんなの学生時代の経験を紹介します!


■著者プロフィール

岸田徹 (きしだ・とおる)
1987年生まれ、大阪府出身。立命館大学卒。
NPO法人がんノート代表理事。
25歳で「胚細胞腫瘍(胎児性がん)」という希少がんの告知を受ける。それから約3か月の抗がん剤治療、2度の手術を受けて社会復帰するが、約2年後に再発し再手術を受ける。現在は経過観察中。
自身の経験から、医療情報以外の「患者側の情報」も大切だと考え、がん経験者へインタビューを行い、それをYouTubeで生配信する番組『がんノート』を2014年から始動。配信はすでに300回を超え、世界最大級のがん経験者インタビューWEB番組となっている。現在は、国立がん研究センター広報企画室にも所属。また、厚生労働省がんとの共生のあり方に関する検討会の委員や昭和大学医学部客員講師、小・中・高校のがん教育外部講師など多方面で活躍している。