「色の物語」シリーズ第一弾は「青」
青について深く知りたい人に。青の歴史をたどる旅

葛飾北斎の青き大波。ゴッホが神の色と語ったコバルトブルー。ピカソによる美しくも陰鬱な青。モネの青い睡蓮など……巨匠たちを魅了してやまない「青」。青が特別なのはどうしてでしょうか。美術史において、この色の影響力は計り知れません。



本書は、青を用いた著名な美術作品のビジュアルを多数紹介しながら、青色と美術作品の切っても切れない関係を、気鋭のフランス人美術史研究家が解説します。古代エジプトから始まる、青の成り立ちや歴史なども紹介。主要な青色色素のルーツを世界地図上で俯瞰できるほか、天然色素や合成色素からどのように絵の具として使える色になっていったのかまで、図解でわかりやすく紹介しています。




「色の物語」シリーズとは

その色はどこから来て、どこへ向かうのか。古今東西文明のなかで、さまざまな意図で使われてきた「色」の歴史とストーリー、影響力を、名だたるアート作品の美しいビジュアルでたどります。地図や図解、年表等のグラフィックも豊富に盛り込み、多彩な角度からの解説が特徴です。続編として「ピンク」「黒」「赤」「ゴールド」の刊行を予定しています。



■書籍概要
『色の物語 青』
原著者:ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン
翻訳:丸山 有美
発売日:2023年11月22日
定価:3,300円(本体3,000円+税10%)
判型:B5変・108ページ
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798181066

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■目次
・アートの中の青/青の世界地図/青のバリエーション

・青を知るために
アメンホテプ3世のスフィンクス/ヨアキムの夢(ジョット)/梅瓶/ベリー公のいとも豪華なる時祷書(ランブール兄弟)/ルイ8世の戴冠式(ジャン・フーケ)/悲しみの聖母(フィリップ・ド・シャンパーニュ)/手紙を読む青衣の女(ヨハネス・フェルメール)/ウェディングマーチ(ウエッジウッド)/神奈川沖浪裏(葛飾北斎)/星月夜(フィンセント・ファン・ゴッホ)/黄金の島(アンリ=エドモン・クロス)/大水浴図(ポール・セザンヌ)/自画像(パブロ・ピカソ)/青い馬(フランツ・マルク)/青い睡蓮(クロード・モネ)/これがわたしの夢の色(ジュアン・ミロ)/青い裸婦 III(アンリ・マティス)/PR 1, アルマンの肖像(イヴ・クライン)/とても大きな水しぶき(デイヴィット・ホックニー)

・青をもっと知るために
イシュタル門/ディアナ/シウテクトリの仮面/毛織物職人のステンドグラス/イズニックタイル/黙示録第五の封印(エル・グレコ)/マリー=アンリエット・ベルトロ・ド・プレヌフ夫人の肖像(ジャン=マルク・ナティエ)/海辺の修道僧(カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ)/ノクターン:青と銀色̶チェルシー(ジェームス・アボット・マクニール・ホイッスラー)/金の小部屋(オディロン・ルドン)/マンハッタン橋(ユージン・デ・サリニャック)/アメリカ国旗で飾られた通り(ラウル・デュフィ)/空の青(ワシリー・カンディンスキー)/海を見る人びと(エドワード・ホッパー)/プロヴァンスの風景(ニコラ・ド・スタール)/見ることと感じることのすべて(ジャック・モノリ)/無題 1990(アニッシュ・カプーア)/無題(岳敏君)


■著者プロフィール
ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン
美術史・モード史研究家。エコール・デュ・ルーヴル、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション卒業。アートとファッション、装飾美術、建築、モード写真、アイデンティティと社会問題におけるファッションの位置づけに関して研究と執筆を行う。キュレーター、ライターとして、ヴィクトリア&アルヴァート美術館の調査事業や展覧会に協力するほか、個人コレクター向けのコンサルタントとしても活躍。ギ・ラロッシュのアーカイヴスの創設を手がけた。
パリでモード史、ファッション理論の教鞭をとる。

■翻訳者プロフィール
丸山 有美 まるやま あみ
フランス語翻訳者・編集者。フランスで日本語講師を経験後、日本で芸術家秘書、シナリオライターや日仏2 か国語podcastの制作・出演などを経て、2008年から2016年までフランス語学習とフランス語圏文化に関する唯一の月刊誌「ふらんす」(白水社)の編集長。2016年よりフリーランス。

ローカライズやブランディングまで含めた各種フランス語文書の翻訳、インタビュー、イベント企画、イラスト制作などを行う。