心理的安全性をつくるのは上司だけの仕事?


「心理的安全性」という考え方が近年注目されています。チームの生産性を向上させ、新しい価値を作り出すためには、メンバーがお互いに何でも率直に言い合え、安心して前向きに挑戦できる、心理的安全性のある環境をつくることが大切なのです。
本書では、自社または支援組織で心理的安全性の高いチームづくりを実践し、心理的安全性やチームワークに関するセミナーやコンサルティングなども多数おこなっている著者たちが、その知見やノウハウを70個のTipsにまとめています。実証済みの具体的な方法を掲載しているので、安心して実践することができます。
また、従来の「心理的安全性」の本はリーダー層向けのものが多いですが、本書はリーダーやメンバーといった立場を問わず、誰でも読むことができます。
「まずは「ありがとう」と言う」、「Web会議ではカメラをオンにする」などといった、ひとりではじめられる小さなアクションから、チームのメンバーやリーダー各々ができること、組織全体で取り組むべきことなど……幅広く紹介しています。
日々の行動の積み重ねがよいチームをつくります。あなたから「心理的安全性」をはじめてみませんか。

▼本書のポイント

・いろいろな立場で心理的安全性の実現に取り組む手法を学べる
・図やイラストを交えて、実践方法をわかりやすく解説
・個人、チーム規模から組織規模のものまで網羅的にカバー
・サイボウズとスコラ・コンサルトで実証済みのユニークなTipsを紹介
・上司と部下双方向の視点で、お互いの考え方や視点が学べる1冊



05_いつもと様子が異なるメンバーに声をかける

55_どんなチームになりたいかを話し合う

58_「自分の未来」を考える雑談会をする


■書籍概要
『わたしからはじまる心理的安全性 リーダーでもメンバーでもできる「働きやすさ」をつくる方法70』
著者:塩見 康史、なかむら アサミ
発売日:2023年8月31日
定価:1,848円(本体1,680円+税10%)
判型:A5・256ページ
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798180618

全国の書店、ネット書店などでご購入いただけます
・翔泳社の通販 SEshop: https://www.seshop.com/product/detail/25713
・Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4798180610


■目次
第1章 「心理的安全性」が働きやすさをつくる
・そもそも心理的安全性とは何か?
・心理的安全性があるチームとはどんなチームか?
・心理的安全性は21世紀最強のソフトスキルである
・あんぜんチームは生産性が高い
・あんぜんチームは、ムダなコストが少ない
・あんぜんチームは、新しい価値を生み出す
・あんぜんチームをつくるために必要なこと
・あんぜんチームになるためにリーダーが行うこと
・あんぜんチームになるためにメンバーが行うこと
・リーダーとメンバーの「わがまま」がよい会社をつくる
・よい組織・チームづくりが、幸福度の高い社会をつくる

第2章 ひとりではじめる心理的安全性
・心理的安全性は「あなた」からはじまる
1 まずはあいさつをしっかりする
2 笑顔で安心感を生む
3 「さん」付けで呼び合う
4 まずは「ありがとう」と言う
5 いつもと様子が異なるメンバーに声をかける
6 仕事以外の話をする
7 各メンバーと毎週15分雑談する
8 Web会議ではカメラをオンにする
9 いつもより表情を豊かにする
10 お祝いや歓迎の時間をつくる
11 自分の「気持ち」を1日1回は誰かに伝える
12 「ここ、いいね!」と言ってみる
13 「助かったよ」「〇〇さんだからできる!」と伝える
14 文字のコミュニケーションも併用する
15 話しやすいようにミーティングルールを共有する
16 「今どんな感じ?」と聞いてみる
17 「楽しくできてる?」とメンバーに確認する
18 メンバーの仕事のこだわりを聞いてみる
19 メンバーの人生の転機を聞いてみる
20 1 on 1の時間をとる
21 ランチ会を開催する

第3章 リーダーとメンバーで一緒につくる心理的安全性 メンバー編
・メンバーができることは、実は結構ある
22 自分の得意と苦手を把握する
23 なんでも話せる同僚をチーム内につくる
24 ほかの部署の人に「最近どう?」と聞いてみる
25 仕事の範囲外でもアンテナを立てておく
26 「いいね!」などの反応をしてみる
27 「実はこれをやりたい」をピックアップしてみる
28 仕事の「面白いところ」を探してみる
29 1 on 1の機会を最大限に活かす
30 他社や異業種からのインプットをする
31 社内外の面白い人に近づいてみる
32 発信してみる
33 チームに期待することを明確にする

第4章 リーダーとメンバーで一緒につくる心理的安全性 リーダー編
・変化できるリーダーが最強で最高
34 腕や足を組まない
35 会議のときは丸く座る
36 相手の話を3分聞き続けてみる
37 ひと呼吸置いてから話しはじめる
38 苦手な仕事はそれが得意なメンバーに任せる
39 メンバーの強みを見つけて、それが活きる仕事をお願いしてみる
40 仕事以外の「こうありたい」を聞いてみる
41 相手の「これしたい」「こうできるようになりたい」を引き出す
42 困ったらヘルプを出しやすい環境をつくる
43 「立場を外して話すね」と言ってみる
44 仕事のゴールを共有する
45 プロセスを確認する
46 「いろいろな考えや意見を聞きたい」と伝える
47 会議を整理する
48 主語を「会社」や「組織」ではなく「自分」にする
49 役職や立場を忘れ、「本音」を言ってみる

第5章 みんなでつくる心理的安全性
・のびのび働ける環境を構築する
50 車座になってワークをする
51 プロジェクト終了後に発表会をする
52 定期的な勉強会や読書会を開催する
53 会議をオープンスペースで実施する
54 互いの仕事を語り合う時間をつくる
55 どんなチームになりたいかを話し合う
56 チームの取り組みを情報発信する
57 モヤモヤしていることを話す場をつくる
58 「自分の未来」を考える雑談会をする
59 意見の対立や葛藤こそ、よい機会だと伝える
60 他部署のメンバーを交えて雑談をする
61 問題提起をしてみる
62 あえておせっかいなことをする
63 他の仕事をしてみる
64 ほとんどの情報をオープンにする
65 新規入社の人とは2時間雑談をする
66 規範から逸脱をした人をほめてみる
67 新しいチャレンジを応援し、やり続けてみる
68 「事実」に注目して話す
69 フラットな関係を目指して、隠れた上下関係を顕在化させる
70 会社の未来を語る場を作る

特別付録 サイボウズとスコラ・コンサルトが実践するワークショップ紹介


■著者紹介
塩見 康史
スコラ・コンサルト プロセスデザイナー、作曲家。早稲田大学第一文学部卒業後、20 年以上、ビジネスマンと作曲家の"二刀流"を継続。ビジネスでは、大手小売業の人事マンを経て、2007 年スコラ・コンサルトへ。組織イノベーション、企業風土改革、戦略アート、などが専門。また最近、自身の創作経験をビジネスに応用した「創造的思考トレーニング」の普及にも取り組んでいる。

なかむら アサミ
サイボウズ チームワーク総研 シニアコンサルタント。法政大学大学院経営学研究科キャリアデザイン学専攻修了。経営学修士。教育、IT 企業で人事を担当し、2006 年サイボウズ株式会社に「離職率が高いとは知らず」入社。人事、広報、ブランディングを担当し、現在は、小学生から社会人まで幅広い層にチームワークを教える活動をしている。