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特別ゲストのみなさん

第2弾のプレゼン大会にご参加いただく特別ゲストのみなさんのご紹介です。おすすめ本も3冊ご紹介いただいています。

長田 絵理子(おさだ・えりこ)さん

2005年、株式会社ジュンク堂書店入社。池袋本店・コンピュータ書担当。配属当時はなじみがなさ過ぎるコンピュータ書の棚でしくしく泣いていましたが、今日も楽しく働いています。担当歴は今年で10年目(!)最初に仕入れを失敗した本は『Binary Hacks』(オライリー・ジャパン刊行)。

長田さんおすすめの3冊

新装版 リファクタリング

昨年夏、この書籍が店頭から消えた。絶版ともされず復刊も未定という状況で、ぽっかり空いた書棚の穴をどうして埋めようか悩んだ。それから一年でオーム社から復刊された訳だが、たった1年未満の期間で広範な訳の見直しと最近のJava対応の付録まで完備である!そして本書で利用されているフルフラット製本。技術者の皆さんが本を開きながらコードを書くことさえできる配慮!紙の書籍ならではの読者への暖かい思いを感じる。

伽藍とバザール

ウェブでも公開されているし、きっと誰でも一度は読んだことがあるのではないかと思うけれど、オープンソースについて学びたいならば必読の一冊。2010年にUSP研究所から素敵な装丁で復刊されている。今年、USP研究所が地方・小出版流通センターと取引を始めたので、晴れてどこの書店でも(時間はかかるだろうが)書店の店頭におけるようになった。ぜひジュンク堂で手にとってあなたの書棚に収めてほしい。

SF映画で学ぶインタフェースデザイン

SF映画に登場するデザインを分析・紹介した書籍。インターフェースデザインを学ぶことが一義だが、技術者でなくても読める面白いコンピュータ書。何十年も前によくこんな未来を想像したものだ、または今は技術的にも考えられない、というようなデザインがSF映画では表現されている。エンターテイメントとして人の心をつかむデザインがあり、それが本物になったとしたら、と考えるとこれ以上にわくわくすることはない、と思う。

大賞、特別賞が決定!
みなさま、ありがとうございました!

桂 大介さん(かつら・だいすけ)さん

中学からプログラミングを始め、高校で個人事業主として独立。大学入学後は代表の村上らと共に株式会社リブセンスを共同設立し取締役に就任。コードを書きつつ、エンジニア部署、マーケティング部署の立ち上げや、事業部長、人事部門長などを幅広く歴任。

桂さんおすすめの3冊

計算機プログラムの構造と解釈

もし「いつかは」と思っているなら、早い方がいい。人生は、余計な本を読んでいられるほど長くない。そして、3冊と言われて、こいつを挙げないのも難しい。堂々たる古典、堂々たる名著。この本を読んだときに気づく。代入、評価、抽象、遅延、関数、データ。色んなものにわかった振りばかりしてきた自分に。出版から30年、プログラミングの入門書は昔も今もこの一冊しかない。

オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン

もちろん難癖はいくらでもつけられる。パターンがモダンな言語にそぐわないとか、説明がわかりにくいとか。でも、そんな批判をすべて吹き飛ばしてしまうほどの魅力がこの本にはある。なぜパターンは必要なのか、なぜ形式に名前は付けられるのか?もちろんここにあるパターンがすべてではないけれど、パターンの重要性を認識させてくれるには、これだけのパターンで十分なんだろう。

メイク・スペース

コードをあれだけハックしておきながら、オフィスに無頓着なエンジニアが多いのはなぜだろう。dスクールが実践した、創造性を最大化させる場のつくり方の本。「現実の場だって、Hackableだ。」そんな当たり前のことに気づかせてくれる知恵とツールの集積。読めばきっと、明日からオフィスに手を加えたくなるはず。

大賞、特別賞が決定!
みなさま、ありがとうございました!

角 征典(かど・まさのり)さん

ワイクル株式会社取締役。2014年度技術書部門大賞『リーダブルコード』の翻訳者。他にも『Team Geek』 『プログラマの考え方がおもしろいほど身につく本』『エッセンシャルスクラム』『Lean Analytics』『Running Lean』『メタプログラミングRuby』『Fearless Change』など訳書多数。アジャイル開発とリーンスタートアップのコンサルティングに従事。

角さんおすすめの3冊

ブラックスワンの経営学

参与観察やエスノグラフィーなどの社会学で利用されてきた定性的調査の手法が、近年ではUXやリーンスタートアップの分野にも取り入れられている。本書は経営学のトップレベルの論文を引き合いに出しながら、定量的手法にはない定性的調査の利点を明らかにするものである。現場の生の声に耳を傾ける姿勢は、我々がプログラムだけでなく、ユーザーの利用も含めた「システム」を構築していることを思い出させてくれる。

シェルスクリプト高速開発手法入門

これはズルい。なにより文章がおもしろい。怠惰でありながら実用性を尊び、ウィットも忘れないハッカーの文章だ(私は大学院で上田先生の授業を受講していたこともあり、先生の声で脳内再生余裕でした!)。 シェル芸やLinuxのことだけでなく、設計時の思考過程のことも学べて大変おトク。新しい技術を追いかけるのもいいけど、たまにはこういうデータベースを使わないシステム開発も体験しとくとよいと思う。

GitHub実践入門

GitHubは難しいものではないが、メニューが英語なので抵抗のある人もいるだろう。だが、もはや「抵抗がある」と言ってる場合ではない。すでに数年前から「当たり前」なのだ。エンジニアだけでなく、デザイナーも書籍の編集者も普通に使う時代になっている。それでも、日本語の本がないからと言い訳できただろうが、この本の登場で言い訳もできなくなってしまった。はいはい、もう諦めて。みんなで幸せになろうよ。

大賞、特別賞が決定!
みなさま、ありがとうございました!

小和田 香(こわだ・かおり)さん

大学(文系)卒業後、システムエンジニア職で野村総合研究所入社、現状の延長線で1割の納期短縮はできても、5割短縮は考え方を変える必要があることを学ぶ。リクルートで初のプロジェクトマネージャーで最優秀プロジェクト受賞。外資系コンサルティング会社を経て、現在はソフトバンクグループ勤務。復興庁復興推進参与。ITx災害コミュニティ運営委員など防災・災害時のIT活用による減災がライフワーク。趣味はフードにまつわるetc.

小和田さんおすすめの3冊

コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学

システムエンジニア・コンサルタント必携の古典。著者は元IBMのエンジニア。システムを作るということは人間の要求をコード化すること。「その要求・要件とは何か?」をうまく引き出すためのTIPSがたくさん。技術は進み、多くの仕事がロボット化されても、要件定義コミュニケーションはヒトらしい大切な仕事であり続けるのでしょうね。

たのしいインフォグラフィック入門

情報があふれるWEB時代、コンテンツやシステムが素晴らしくても伝わらないのはなぜ?多くの情報から、何を誰に伝えるか推敲し、わかりやすくグラフィック化する技術はますます重要になると思います。著者は元プログラマー、SE。論理的でパターン化された解説はプレゼンにも活用可能。データジャーナリズム、グラフィックファシリテーションに興味のある方にも。

なぜ仕事するの?

20代でプロジェクトマネージャーを依頼された時に読んだ本。docomoに移籍後の松永真理さんは「iモード事件」が有名ですが、この本を書かれた時は「とらばーゆ」の編集長。「なぜ年齢におびえるの?」「なぜストレスから逃れるの?」「なぜ課長になりたくないの?」働きにくさを周囲のせいにするのではなく、自分の働く意味をみつめ自分で道をつくっていくことの面白さに気づかせてくれた本。後輩に人気が高く、何人もの女性の手に渡りました。

大賞、特別賞が決定!
みなさま、ありがとうございました!