株式会社翔泳社(本社:東京都新宿区舟町5、社長:佐々木幹夫)は、書籍『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』を2022年4月22日に発売します。本書は、世界のアートシーンで必要不可欠な「彫刻」の魅力や論理的な見方について体系的に学ぶことのできる1冊です。
 
  • 「彫刻」がわかると西洋美術もわかる

 

美術館の屋外エリアや、街のパブリックスペースなどでも目にすることの多い彫刻や立体アート。見方がわからないと、さらっと素通りしていませんか。アートは好きだけれど、彫刻は難しい……と感じている人も多いようです。

実は、西洋美術を理解する上で、彫刻の知識は必要不可欠なものです。歴史に名を残したアーティストの多くは絵画だけでなく素晴らしい彫刻作品も制作しています。世界的に評価の高い日本人アーティストが、彫刻や立体アート作品によって見出されたという例も多いのです。彫刻の見方がわかると、西洋美術もみるみる理解できるようになります。

本書は、「考える人」で知られるロダン作品の日本正規エージェント代表をつとめる著者が、彫刻とは何かに始まり、その魅力や歴史、見るべき作品、そして彫刻を見るためのポイントについて、わかりやすく紹介します。著者の前著『論理的美術鑑賞』で紹介した5つのフレームワークを用いた論理的なアートの見方・読み解き方を彫刻においても活用し、解説します。
西洋美術や彫刻をもっと深く知りたい方や美術館に行くのが好きな方はもちろん、教養として彫刻の魅力や楽しみ方を学びたいビジネスパーソンにもおすすめの1冊です。

 
  • 書籍概要
西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方
著者:堀越 啓
発売日:2022年4月22日
定価:2,200円(本体2,000円+税10%)
判型:四六・240ページ
ISBN: 9784798172934
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798172934

全国の書店、ネット書店などでご購入いただけます
・翔泳社の通販 SEshop: https://www.seshop.com/product/detail/25047
・Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4798172936

 
  • 目次
◆第1章 彫刻はこんなにおもしろい
彫刻の特徴とは?「縦横思考」で考えると見えてくる
「絵画」との違いから探る【横軸】
「欧米」との比較から探る【横軸】
彫刻の制作方法や素材の違いから探る
彫刻の制作方法その1 彫り刻む(カービング)
彫刻の制作方法その2 可塑剤で「型」をつくる(モデリング)
彫刻の制作方法その3 鋳造する(キャスティング)
彫刻の制作方法その4 組み立てる(アセンブリング)
日本の彫刻の歴史から彫刻を考える【縦軸】
彫刻の定義とは?
なぜ、いま「彫刻」なのか?
彫刻の特殊性から派生する「どこまでが本物なの?」という問題
作家が亡くなった後でも制作される「死後鋳造」
パブリックアートの3つの魅力
パブリックアートの魅力1 その場所に付加価値が生まれる
パブリックアートの魅力2 誰でも、気軽に、触れられる
パブリックアートの魅力3 「時間」が加わることで4次元のアートになる
コラム 彫刻の起源

◆第2章 彫刻から美術史が簡単に理解できる
彫刻から美術史が簡単に理解できる
5つの彫刻の流れのポイントを覚えれば、美術史を理解できる!
古代ギリシャ・ローマ(ギリシャ・ローマ)
古代美術は彫刻がメインストリームだった ギリシャ・ローマの彫刻がつくった西洋の美意識
ギリシャ彫刻とローマ彫刻の違い
ルネサンス(イタリア)
ルネサンスで生まれた新たな彫刻表現
① 十字軍遠征がもたらした「キリスト教の影響力低下」と「経済的発展」
②ペストの流行
③ビザンツ帝国の衰退・滅亡
ルネサンス随一の彫刻家「神の如き」ミケランジェロ・ブエナローティ
ロダンの登場(フランス)
ロダンは何を変えたのか?
20世紀ポストロダン(フランス、アメリカ)
ロダン以降の彫刻
20世紀の彫刻
①抽象化
②コンセプチュアル・アート
③シュルレアリスム
拡大する彫刻のジャンル
4次元、5次元を目指すアート
コラム 富が集まるところにアートが栄える?

◆第3章 彫刻作品を鑑賞するコツ
彫刻は理解するのが難しい?
美術鑑賞の5つのフレームワークとは?
①作家や作品情報を整理する「3P」
②作品について感じたことを記す「鑑賞チェックシート」
③作家が生きた軌跡をたどる「ストーリー分析」
④作品が制作された背景や流れを読み解く「3K」
⑤作家や美術様式を俯瞰する「A-PEST」
彫刻を見る際のポイント
屋外彫刻鑑賞ができるおすすめスポット8選
コラム 日本の近代彫刻の流れ

◆第4章 これだけは押さえたい彫刻作品
ギリシャ、ローマの美しき彫刻たち
ドナテッロ、ミケランジェロによるルネサンスの煌めき
ベルニーニらによるドラマチックなバロックの時代
古典彫刻を打ち破った、ロダン、ブールデル、マイヨール作品
「彫刻って何?」と問題提起したピカソ、ゴンサレス作品
抽象的な新しい表現。ブランクーシ、カルダー、ジャコメッティ作品
戦後の彫刻たち
コラム 静から動へ……動き始めた彫刻

◆第5章 彫刻で人生が豊かになる
見方が変わると人生が変わる理由
彫刻鑑賞で得られる3つのこと
ヨーゼフ・ボイスが提唱した「社会彫刻」とは?
誰もがARTISTになる時代
コラム ミュージアムが連なり、アミューズメントパークへ
巻末付録 日本で見るべき彫刻作品29選

 
  • 著者プロフィール

堀越 啓(ほりこし・けい)
株式会社SDアート代表取締役彫刻家と交流がある家で育ち、彫刻家・佐藤忠良氏より命名される。
上智大学経済学部卒業後、製造メーカーにて、生産管理や、事業企画等の業務を経験。2012年4月SDアートに入社し、2015年代表取締役に就任。
ピカソに彫刻を教えた彫刻家「フリオ・ゴンサレス展」や、風と水の彫刻家「新宮晋の宇宙船」展、「真鶴町・石の彫刻祭」などのアートプロジェクトを手がける。また、オンラインサロン「ロジカルアート」を主宰し、主にビジネスパーソンや経営者に向けて、美術の読み解き方のセミナーを実施。
著書『論理的美術鑑賞人物×背景×時代でどんな絵画でも読み解ける』(翔泳社)は、韓国や中国でも翻訳・出版されている。

 
  • 関連書紹介


論理的美術鑑賞 人物×背景×時代でどんな絵画でも読み解ける
著者:堀越 啓
発売日:2020年5月20日
定価:1,760円(本体1,600円+税10%)
判型:四六・240ページ
ISBN: 9784798164427
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798164427

西洋美術を本当に理解するためには、「情報」や「知識」が不可欠です。深く読み解ければ、1つの作品から感じられることが増え、より美術が楽しめます。
本書では、今すぐ実践できるフレームワークを使った鑑賞法を解説。見るべきポイントがわかり、どんな作品でも自分で読み解けるようになります。