企画が、とおりました。|翔泳社の本
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企画が、とおりました。 2012.11.29

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 こんにちは、新入社員の門松です。最近編集部に、新しく「ズズッ」という音が加わりました。冬の朝の珈琲。しあわせな音から始まります。今日は寒さも忘れてしまうくらい、うれしかった話をお届けします。よろしくお願いします。

 泣いてしまいそうなくらい、うれしいことがありました。企画が、はじめて通ったのです。「がんばってね!」と企画承認会議で上司たちにほほえまれた後、しばらく階段室(とても寒い)で冷気に触れて、興奮でほてった頭を冷ましました。はじめて、本をゼロから作らせていただけることになりました。


階段室でかみしめる喜び

 「自分の頭で考えているのには限界があるから、著者候補の方に話を聞きにいった方がいいですよ」と先輩からアドバイスをいただいたのは7月。それでもプロの方に話を伺いに行ける程の知識の自信がなく、もんもんと自分の席で専門書を読んだり考え続けていたら、9月初旬。

 「だから、聞きに行くのが一番いいですよ」と2度目の先輩のアドバイスでようやく飛び込む決心がつき、門をたたいた9月下旬。勝手にふるえる声と指の先にあるわたしの拙い企画書を、はじめてお会いした著者候補の方は真剣に見て、聞いてくださいました。

 3カ月間、どれだけ本を読んでも知ることのなかった現場の話を伺い、「こういう本にしましょう!」とお話していると、わたしの拙い企画書が急にぐっと具体的に見えてきました。


緊張の著者訪問

意気揚々と会議で企画を提出。するとふりかかってくる「なんで」コール。

「この到達点でなんでこの構成なの?これがベストなのかなぁ」
「この情報をほしい人が求めてることってスピードなの?質じゃないの?」
「こっちの本で300ページ使って説明していることを150ページで説明できる紙面ってどういうものか考えるといいよ」
「想定読者の幅をこんなに広くする理由は?」「この本の市場をさらっと言って」
「タイトル見てもなんの本かわからないよ」「主軸はどこなの?」……

 ハテナマークが20個くらい一直線に飛んできました。小さくなるわたし。出直しです。このやりとりが1カ月ほど続きました。正直、なんで「なんで」と問われているのかはじめはまったく理解できませんでした。

 けれども、先輩方にいただいた「なんで」「もっと」をひとつひとつ見直して、何度も著者の方、先輩方にどういう本をつくりたいのか話しているうちに、カタチが今までよりもずっと具体的に変わっていきました。編集者はいろいろな方法を思案して、ベストな方法を決断する仕事なのだと実感したのでした。


とんでくるハテナマーク

 そして今、デザイナーさんにお会いして、紙面デザインをつくっていただいています。たくさんの方に「こうしたらもっとよくなる!」と育てていただいて、少しずつカタチができています。それがうれしくて楽しくて、寒いのも忘れてなんでも頑張れそうです。

 そしてもうひとつ、うれしいこと。本屋さんに行くと、この5カ月で携わった本たちが、ぴんと背筋を伸ばして並んでいるのです。何度も見ているのに、どこの本屋さんに行っても手にとってはにやにやし、本にパワーをもらっています。たくさんの方に、手にとっていただけたら嬉しいです!