営業部の秦です。編集部コラムではありますが、今回は私がお邪魔して書かせていただくことになりました。よろしくお願いします。
出版社の営業(書店営業)はどんなことをしているのかというと、自社が刊行している本を書店で取り扱ってもらうための営業活動です。たとえば「新刊コーナーでドーンと」「書棚にいつも全巻揃えて」のように、その本の性格にあわせて、扱い方も含めて提案しています。
まず、タイトルで思い切り断言しましたが、書店営業は結婚相談所に似ているのです。結婚相談所には、さまざまな人が訪れます。それぞれのプロフィールに希望条件が絡まって、なんだか難しいことになっています。ゴールまで大渋滞です。これでは困ります。いろんなプレッシャーもあるのに。。。。(少し個人的な感情が入ってきました。)
このような状態を整理するのが、結婚相談所の仕事です。多様な要素を考慮しながら、希望に沿う2人を、イベントなども催しながら引き合わせます。この点がよく似ています。
私たちが引き合わせるのは読者の皆さんと当社の本です。出会いの場は書店。さまざまな条件のもと、本を探している方と各ジャンルの本とを、うまく出会えるようにするのが目標です。そのためにはイベントも欠かせません。
このようなセミナーを書店で開催することもあれば、“翔泳社フェア”と銘打ったコーナーを特設することもあります。書店の一角をお借りするような場合は、流行や時期に合わせることはもちろん、前回・次回イベントや近隣の書店のイベントと内容が重ならないようにするといった配慮もしています。
他にも、看板のアイデアや、告知の方法を考えますが、中でも私があれこれ一番悩むのが、並べる本を決めるとき。「せっかくの機会をいい出会いにつなげるために、希望に沿った提案をしたい」同じようなことが結婚相談所のウェブサイトにも書いてありそうです。
最近では、ある書店で『ITエンジニアの頂点を目指せ!』と題したフェアを行いました。この本選びにもずいぶん悩みました。フェアタイトルに則していて、流行に乗った、でも色あせない名著も含み、なおかつ客層にも合った、それでいて当社らしい、できればちょっとした意外性も加えて……と、そもそも何をしたかったのか目的を見失いかける始末。
そんないろいろを経て、実際に書店にコーナーができるのは非常に嬉しいものです。本を手にしている方がいればなおさらです。当社の本との出会いがいいものであったら、これはもう何も言うことありません。
来月(6月)開催の、データ活用をテーマにしたフェアに向けて、今また悩み始めています。もしフェアを書店で見かけたら、会員登録も紹介料も不要ですので、どうぞ気軽にお立ち寄りください。
はた