“資格”は身を助けるか!?|翔泳社の本
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“資格”は身を助けるか!? 2013.05.08

 はじめまして。入社3ヶ月目の、オールドルーキーの編集者です。

 資格ブームの昨今、皆さんは資格をどのように活かしていますか? それとも、「資格なんて取るだけムダ」というアンチ資格派でしょうか?

 かく言う私は、自分でも驚くほど資格をフル活用している一人です。といっても、ふぐ調理師やクレーン運転士など、資格とあれば何でも取っちゃうマニアではありません。

 持っているのは、「日商簿記2級」という、努力すれば誰でも合格できる資格のひとつだけ。でも。合格から20年近く経った今でも、ちゃっかりその資格を活かして、ついには翔泳社に入るきっかけまでも作ってしまったのですから、資格恐るべしです。

 編集との出会いもこの資格がはじまりでした。

 簿記の資格を活かして経理担当者として入った会社で、「経理と編集のどっちもやってよ~」という社長のありえない無茶振りによって、人生スゴロクがスタートしました。

 その後10年間ほどは、資格とはまったく関係のない仕事をしていましたが、どうしても書籍の編集がしたいという一念から、かつて取った資格を思い出し、簿記出版社の求人に応募しました。

 「簿記資格」と「編集経験」の組み合わせが相当にレア(異端ともいう)だったらしく、あっという間にスゴロクのコマが進み、田舎の制作会社から東京の出版社に就職することになりました。

 このときほど、「芸(資格)は身を助ける」「資格取っておいてよかった」と感じたことはありません。それから何度かサイコロを振り、現在は『パブロフ流でみんな合格 日商簿記』という簿記の資格書を編集しています。

 「資格を取ってもムダだった」と言う人がいるかもしれませんが、人生にムダなことはひとつもないと思っています。ムダに思えてしまうのは、せっかくの資格を活かしていないからなのです。その資格に対してアンテナを立てていれば、いろいろな情報が飛び込んできて、応用がきかせられるはずです。

 また、社会人であれば資格を自分の専門分野として捉え、それを強みにしてください。専門分野と言っても、決して大層な資格である必要はありません。社内で自分が一番詳しい、そのことについては自分しか知らないという分野でOKです。あとは、人間力を磨くだけ!

 勉強しようとテキストをはじめて開いたとき、そのページには、夢や希望がたくさん見えていたはずです。資格書の編集は地味ではありますが、夢や希望のお手伝いができるステキな仕事だなと、最近感じています。

くらはし

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