プログラマ主役型プロジェクトのススメ(細貝 俊夫)|翔泳社の本
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プログラマ主役型プロジェクトのススメ


形式:
書籍
発売日:
ISBN:
9784798106847
定価:
1,848(本体1,680円+税10%)
仕様:
A5・296ページ
トップダウンなんか蹴っ飛ばせ!

いまは、プログラマは縁の下の力持ちという役回りでしょうか。いろんな意味で劣悪な環境下で、日本のソフトウェア産業を支えているのだと思います。一時は、プログラマの不足が深刻な問題になると言われたこともありました。あるいはまったく逆に、ソフトウェア開発の自動化が進んでプログラマはもう要らなくなるという論評がさかんに出された時期もありました。そうした紆余曲折をへて、ソフトウェアやプログラミングという言葉自体、いまでは(コンピュータ業界以外の)多くの人たちにも共有されるようになりました。わたしたちプログラマは、そうした環境の変化を受けて、次のステップに進んでもいい時期がきているのではないかと思いますす。次のステップって?
それは、この本の中に答えがあります。本書はプログラマのみなさんや、プログラマになろうとしている人を対象にしていますが、プログラマの次のステップへの挑戦状でもあります。(本書「はじめに」より)

Chapter 1 プロローグ~飛翔の時を待つ主役たち~

はじめに
プログラマは単純労働者なのか?
一般の認識とは異なるプロジェクトの姿
殿のご乱心:プログラマを外注する?
早くできすぎちゃ困る?
やがて悲しき:ソフトウェア工場?
キャリアパスの最下位に置かれるプログラマ
主役をはれるプログラマはいないのかなぁ

Chapter 2 カンペキなリーダーはいない~脱皮のスタートライン~

自立的プログラマ:なんで?
リーダーも間違う:そういうこともあるかも
ひとりの頭では処理しきれない判断情報
優秀な人材の判断を狂わせる経済的圧力
リーダーの言うことをそのまま聞くだけでいいのか
よぉく考えよう:本当にリーダーに逆らってはいけないのか?
ソフトウェアプロジェクトはなぜ失敗しやすいのか?
ソフトウェア開発の原罪:小説を共同で執筆するのに似ている
トップダウン型組織は空洞化する
自立的プログラマ:おれしかできないことがある

Chapter 3 シャドウワーク~仕事ってなんだ?~

宙に浮くタスク:ハムレットの心境
でもやらなきゃならない:自立的プログラマの悩み
シャドウワーク:影の仕事
対価の支払われない仕事:シャドウワーク
シャドウワークは教育や知識吸収の周辺で発生する
認知されない仕事がプロジェクトを支える
リーダーが仕事と認めてくれない:でもおれはやる
自立的プログラマーは高い道義性を獲得する
唯一の処方箋:自分の仕事は自分で決める

Chapter 4 トレードオフ~合理性の追及~

プログラマと経済学:合理的な思考とは?
プログラミングの個人差と合理性
経済的合理性の追求:プログラミングの基本
単身赴任のトレードオフ
エンジニアのトレードオフ
ユーザービリティのトレードオフ
望遠鏡のトレードオフ
ネーミングのトレードオフ
ぎりぎりの選択とブレイクスルー:解決策は意外な方向に
リーダーをチェックせよ:無視されるトレードオフ

Chapter 5 チームワーク~組織から関係性へ~

組織ワークとチームワーク:永遠の葛藤
なぜサッカー隊ではなく、サッカーチームなの?
やっとわかってきた:ビジネスにおけるチームワークとは?
組織の中にできる異空間:チームワーク空間
ソフトウェア開発にチームワークはなぜ必要なのか?
さけんでも、おどしても発生しない:チームワークの不思議
チームワーク:メンバー全員が持つ当事者意識
失敗があったとき誰のせいにすべきか?
泥棒チームと医療チーム
際立つ個性と上昇するチームワーク

Chapter 6 失敗からしか学べない~判断力の真相~

自分の失敗から学び、他人の成功から学ぶ
なぜ失敗するんでしょうか?
擬似的な失敗:失敗をコントロールする第一歩
予備的なテストと検証的なテスト
テスト環境というゆりかご
失敗を断面ではなくプロセスとして考える
予想したことを予期したことへ

Chapter 7 スケジュール~未来を手中にする技術~

スケジュールって線引きのことなの?
スケジュールは目標を持つところから始まる
未来を生々しくイメージする
今日、なにをすればいいのか?
準備は付け足しなんかじゃない
先手必勝のノウハウ
マルチタスク・オペレーションと動的スケジューリング
動的スケジューリング

Chapter 8  経済原理~不条理との直面~

経済的合理性と価値観の衝突
経済的合理性が内包する不条理
生存原理:豊かになるほど希薄になる
価値観の希薄さ:経済原理のとりつかれた人々
だれも経済原理からは逃れられない
希薄になった価値観をとりもどせ
ソフトウェアのバグについて
後まわしにされるテスト
意識化することで経済原理をコントロールする

Chapter 9 ぼくらのマネジメント~不確かなものを確かなものへ~

チームワークにおけるマネジメント
ソフトウェア開発の不確実性とは?
バグはなぜ発生するのか?:アルゴリズムの不確実性
トップダウンをけっとばせ
人をマネジメントしない:プログラマの心意気
不確実性を取り扱う技術

Chapter 10 こういう場合はどうする?~いくつかの原理的対処法~

プログラミングが予定よりはやく終わってしまったら?
リーダがおかしな事を指示したらどうする?
頼んだプログラムはどのへんまでできたの?と訊かれたら?
スケジュールが遅れそうだったらどうする?
チームメンバーのひとりが失敗をやらかした。さてどうする?
上司が違法行為を支持してきたらどうする?

Chapter 11 エピローグ~終わりのない戦いへ~

固有の目標を持つ人たち
学校パラダイム:良い子だった私たちが背負う重石
学校パラダイムからの決別:悪い子になる努力
少しずつの相対化

本書は付属データの提供はございません。

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感想・レビュー

deka_atama_sp さん

2015-08-26

失敗ばかりが重なると自分のことしか特に考えられなくなるけど、普段から余り考えていないことが良く分かりました。意識持って仕事した方が楽しいのにね。。。なんでできへんのかしら。

yk さん

2010-09-14

再読ナナメ読み。ここではプログラマと書いてあるけど、システムにかかわる人みんながこうであってほしい。プログラマでなくてもいい。システムにかかわる人は自分の範囲だけをみてても足りない。チームで動いてるんならなおさらで、もっと広範囲にわたって携わっているシステムのことにかかわってくれたらな。そんな本でした。