だれが「音楽」を殺すのか?(津田 大介)|翔泳社の本
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だれが「音楽」を殺すのか?


形式:
書籍
発売日:
ISBN:
9784798107035
定価:
1,738(本体1,580円+税10%)
仕様:
A5・344ページ
カテゴリ:
一般書
キーワード:
#生活情報,#芸術その他,#家事・住まい,#ビジネス教養

迷走するオンガクのオキテ

いま日本の「音楽」が死に瀕しています。実際に、世界で活躍するミュージシャン坂本龍一は「2004年という年は『CD永眠の年』として記憶される」と発言しています。その要因として考えられるのが、「レコード輸入権」、「CCCD」、「違法コピー」の3つの大きな問題です。特に「レコード輸入権」は音楽ファンの間で急速に問題意識が高まり、具体的な反対運動にまで発展しています。
レコード業界は、1998年以来下落が止まらないCD売り上げ不振の要因として「違法コピー」を挙げ、自由にコピーできないCD=「CCCD」でのリリースを増やしています。これに対して反発する音楽ファンやミュージシャンがおり、遂には佐野元春のようなビッグネームが所属していた大手レコード会社から離れるという事件まで起きました。
一方で、米国で成功しているApple社の音楽ダウンロード配信や、携帯の「着歌」など、音楽の聴き方そのものも変質しています。本書では、そのようにさまざまな要素が入り組んで混迷する日本の音楽業界の現状を、自身のインターネットサイト「音楽配信メモ」で2年間以上に渡って、いち音楽ファンの立場から発言し続けている津田大介氏がわかりやすく解きほぐし、これらの問題の根底に見え隠れするレコード業界と音楽ファンの相互不信を細片までつまびらかにします。

CHAPTER 1 レコード輸入権―洋盤が聴けなくなる?

レコード輸入権とは何か?
輸入権の導入経緯
輸入問題とインターネットの力
法律が施行されたら本当に洋楽輸入盤が聴けなくなるのか
高橋健太郎インタビュー「輸入権問題の本質と音楽業界の今後」

CHAPTER 2 CCCD―コピーできないCDの悲劇

なぜ突然こんなものが導入されるようになったのか?
CCCDの仕組みと再生機器の問題
CCCDのの音質は悪いのか?
音楽の制作現場とCCCD
CCCDを導入する国、しない国
CCCDは本当に「過渡期」のメディアなのか?
曽我部恵一インタビュー「音楽のこれから」

CHAPTER 3 違法コピーとファイル交換

まず「違法コピー」について考えよう
許せる違法コピー?許せない違法コピー?
ファイル交換ソフト「ナプスター」の衝撃
「ナプスター以降」のファイル交換ソフトと日本
ファイル交換ソフトウェアは音楽業界の売り上げを落としたのか?
佐藤剛(FIVE D代表)インタビュー「音楽に愛を込めて」

CHAPTER 4 音楽配信サービス―埋まらない日米の格差

音楽配信サービスの変遷
なぜ日本では音楽配信がブレイクしないのか?
日本独自で成功した音楽配信「着うた」
なぜiTMSが日本で始まらないのか?

終章 音楽のこれから

いまでもトランジスタラジオは「キミの知らないメロディ」キャッチしているか?
音楽メーカーと流通の問題
新しい音楽文化を創造する新しい政策やライセンス
アーティストとリスナーの新しい信頼関係

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最終更新日:2004年10月15日
発生刷 ページ数 書籍改訂刷 電子書籍訂正 内容 登録日
1刷 010
脚注*1
2刷
国内産業
国内産業
2004.10.15
1刷 010
脚注*2
2刷
これまではCCCDを嫌って輸入盤CDを購入することができたが、輸入権が適応されると国内に流通させてよいのは国内盤CCCDのみということになる。
これまではCCCDを避けて輸入盤CDを購入することができたが、輸入権が適用されると国内に流通させてよいのは国内盤CCCDのみということになる。なお、本書で言う「輸入盤」とは、一般に「海外に原盤があるCD」のことである。

「輸入盤」の定義が曖昧であるとの指摘がありました。
2004.10.15
1刷 012
6行目
2刷
海賊
海賊
2004.10.15
1刷 013
6行目
2刷
その内容は以下の通り。
その概要は以下の通り。
2004.10.15
1刷 018
脚注*14 4行目
2刷
RIJA
RIAJ

「Recording Industry Association of Japan」の略称。ちなみに米国レコード協会は「RIAA(Recording Industry Association of America)」。
2004.10.15
1刷 023
9行目
2刷
製品価格を
製品価格を
2004.10.15
1刷 023
11行目
2刷
その過程で破れてしまった
その過程で敗れてしまった
2004.10.15
1刷 025
脚注*18
2刷
川内博史
川内博史

たいへん失礼いたしました。
2004.10.15
1刷 025
最終行および脚注*20
2刷
帯決議
帯決議
2004.10.15
1刷 026
年表の「10月23日」の項
2刷
の席上
の席上

句点と読点の間違い
2004.10.15
1刷 027
1行目
2刷
政府の報告書とは始めて
政府の報告書として初めて
2004.10.15
1刷 031
3行目
2刷
2004.10.15
1刷 031
4行目
2刷
帯決議
帯決議
2004.10.15
1刷 035
6行目
2刷
200名の人
200名以上
2004.10.15
1刷 037
左から3行目
2刷
ネットピープルである日本人
ネットピープルとしての日本人
2004.10.15
1刷 040
引用の直前
2刷
その中の「3」として
その「3」として

引用中最初の行の「3.」のピリオドの位置も、3の右下になるよう修正しました。
2004.10.15
1刷 041
最終行
2刷
事実を抑えておく
事実を押さえておく
2004.10.15
1刷 044
脚注*36
2刷
1枚のCD
1枚のCD
2004.10.15
1刷 068
7行目
2刷
体制とか考えると
体制考えると
2004.10.15
1刷 068
8行目
2刷
チェック
チェック
2004.10.15
1刷 087
脚注*6
2刷
扱えWAV形式
扱えWAV形式
2004.10.15
1刷 096
脚注*14
2刷
VSH
VHS
2004.10.15
1刷 103
1行目
2刷
持ないのか
ないのか
2004.10.15
1刷 107
第2段落
2刷
「今のCCCDCDプレーヤーの……
……CCCDをかけたところで……
「今のCCCDCDプレーヤーの……
……CCCDをかけたことで……
2004.10.15
1刷 120
脚注*27
2刷
方針なら
方針なら
2004.10.15
1刷 124
最後から3行目
2刷
自分のアーティスト
自分の好きなアーティスト
2004.10.15
1刷 135
yukihiroの所属バンド
2刷
LArc-en-Ciel
L'Arc~en~Ciel
2004.10.15
1刷 140
脚注*37の左から3行目
2刷
HMVジャパンと共に
HMVジャパンと共に
2004.10.15
1刷 142
見出し「メディアの関心は低いCCCD」直後の2段落
2刷
 こうしたCCCDをめぐるさまざまな問題はメディアで大きく報じられることなく、音楽業界の閉鎖的な慣習の中でうやむやにされている。  新聞や雑誌、テレビなどのメディアでCCCDの問題が報じられることは少ない。むしろ、CCCDが導入された背景に……い。
 こうしたCCCDをめぐるさまざまな問題は、雑誌やテレビなどのメディアで大きく報じられることなく、音楽業界の閉鎖的な慣習の中でうやむやにされている。  メディアでCCCDの問題が報じられることがあっても、むしろCCCDが導入された背景に……い。
2004.10.15
1刷 147
10行目
2刷
消費者ように
消費者ように
2004.10.15
1刷 167
脚注*57 最後から12行目
2刷
ベーシスト
ベーシスト
2004.10.15
1刷 180
脚注*1
2刷
CD-Rコピーを……
「CD-Rコピーを……
2004.10.15
1刷 190
見出し「■市販CDのコピーを……」の次の行
2刷
海賊
海賊
2004.10.15
1刷 212
3~5行目
2刷
「ローゼンバーグス」、デビュー作…… ……を付けて販売したのだ
「ローゼンバーグス」、デビュー作…… ……を付けて販売した。
2004.10.15
1刷 220
脚注*34
2刷
ビクターエンタテインメイント
ビクターエンタテイント
2004.10.15
1刷 228
「2001年7月」の項
2刷
OpenNAP
OpenNap
2004.10.15
1刷 235
「2001年4月」の項
2刷
海賊
海賊
2004.10.15
1刷 246
脚注48
2刷
初の全国ツアーを
初の全国ツアーを
2004.10.15
1刷 278
8行目
2刷
米国の状況とは対称的。
米国の状況とは対照的。
2004.10.15
1刷 311
6行目
2刷
ということにかかっている。
ということにかかっているように思う
2004.10.15
1刷 315
4~5行目
2刷
それでも日本と比ればやすい。…… ……洋楽ファンにとって、……
それでも日本と比ればやすい。…… ……洋楽ファン、……
2004.10.15
1刷 324
脚注*28
2刷
自動車のボルボや携帯電話のノキア、通信機器のエリクソンといった国際的な大企業
自動車のボルボや通信機器のエリクソンといった国際的な大企業

ノキアはノルウェーフィンランドの会社。
2004.10.15
1刷 330
左から6行目
2刷
そのでは
そのでは
2004.10.15
1刷 332
左から5行目
2刷
日本のミュージシャンは
日本のミュージシャン
2004.10.15
1刷 335
左から7~6行目
2刷
レーベルのファンにとっては応えられないサービスになっていると言える
レーベルのファンにとってはこたえられないサービスになっている。
2004.10.15

感想・レビュー

だーぼう さん

2012-02-21

CD永眠の年。過激だと思った言葉が過激だとは思えない時代に突入してしまった。懐かしさすら感じる。ブログに感想を書きました。

keepfine さん

2015-05-30

CCCDやらナップスターやら懐かしい話をしている。FMラジオにおいてトークが主流と成る一方で音楽が決められた時間内に「消化」されるべきものになってしまっている、という指摘は頷ける。

ともごっち さん

2013-05-09

約10年前の音楽業界の本、と書けば分かるだろうが、どこがどうとは多すぎて言わないが現在とは状況が大きく異なる。しかし、音楽業界が10年間でどう変化したのかという検証こそ、この国の音楽業界あるいは文化の一つとしての音楽について知れる有効な手段だろう。筆者である津田大介氏はこの本の最後に「10年後くらいにこの本を読んだ人が『あの頃の音楽業界はこんなくだらないことで悩んでいたんだね』と笑いながら感想を言えることを願って」と書いているが、この本を今、読む意義は大いにある。ただ、この本の視点の偏りには当然注意。