子どもを殺す子どもたち(David James Smith 北野 一世 北野 一世)|翔泳社の本
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子どもを殺す子どもたち


翻訳
原著

形式:
書籍
発売日:
ISBN:
9784881355039
定価:
1,980(本体1,800円+税10%)
仕様:
四六・456ページ
「子ども時代は理性の眠りの時代である」
ジャン・ジャック・ルソー『エミール』より

1993年2月、リバプール近郊で、行方不明の2歳児の変死体が発見された。そして逮捕されたのは、まだあどけなさの残る10歳のふたりの少年だった。なぜ、子どもが子どもを殺すのか? なぜ子どもがこれほど凶悪な犯罪を犯すことができるのか? 彼らに殺意はあったのか?被害者と加害者の家族、親類、近隣の人々、警察官、弁護士、精神科医---ふたりを取り巻く大人たちのとまどい、そして苦悩……。
英国のジャーナリストであるデービッド・ジェームズ・スミスが追った、ジェームズ・バルガー殺害事件の全貌。

「パパもママも、いつもお前のそばにいるよ。お前のことをとても愛しているんだ。だからね、ほんとうのことを言ってもいいんだよ」―ジョンは顔中涙でいっぱいにしていたが、やがて、ほんとうのことを話したいと言った。
「僕があの子を殺したんだ」

原題:THE SLEEP OF REASON : The James Bulger Case

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感想・レビュー

宇宙猫 さん

2019-07-30

★★★★★ 英国で10歳の子供たちが2歳の子を殺して有罪になったジェームズ・バルガー事件の本。世界に衝撃を与えた判決だったけど、ネットがない時代でしょうさいが分からなかったので興味深く読んだ。社会の暗部が子供たちをむしばんでいると思うとぞっとする。10歳の犯罪者を裁く困難を予想したけど、陪審員に提示されたチェックリストを見たら論理的に判断できそうだ。遺族感情や反省が重要視される日本では難しいけど。

たまきら さん

2017-09-05

古今東西、未成年の凶悪犯罪は耐えないのだ、ということをイギリスの歴史も含めて紹介している興味深い一冊だった。国境を越えて、虐待の連鎖や家庭環境の問題はパターンが酷似している。子供の問題行動は無関心でいてはいけない。気づいたら首を突っ込もう。それが2歳児を、そしてもしかしたら彼らも救っていたかもしれないのだから…。

テツ さん

2015-11-26

1993年にイギリスのリバプールで起きたバルガー事件についてのノンフィクション。加害者の二人の少年についてさらっと書かれているのと、後は事件の概要。ある種の人間にとっては(その絶対数はそう多くないと信じたい)面白半分で楽しみながら弱者を虐待し殺害することなんて何ともないんだという事実に改めて気づく。社会も、加害者の生育環境も、加害者たちの中身も、どれか一つが決定的な理由となり少年たちが歪み始めたのではなく、全てが積み重なった結果がこの事件なのかな。何か歯止めになる物があればと思うと残念でならない。