サヴェッジ・ナイト(門倉 洸太郎 門倉 洸太郎 Jim Thompson)|翔泳社の本
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サヴェッジ・ナイト

翻訳
原著

形式:
書籍
発売日:
ISBN:
9784881357309
定価:
2,090(本体1,900円+税10%)
仕様:
四六・283ページ
カテゴリ:

伝説的ノワール作家の暴力と狂気の世界

身長5フィート、肺病病みの殺し屋リトル・ビガーは、近く開かれる裁判の重要参考人の口を封じるため、ニューヨーク州の小さな田舎町にやって来た。真面目な学生を装って標的の家に下宿した彼は、美しいが自堕落な妻を誘惑、下宿で働く片脚の女や世話好きの老人など、周囲の人間を巧みに利用しながら着々と暗殺計画を進めていく。しかし、冷徹なプロの殺人者であるビガーにも予想もつかなかった展開が彼をまちうけていた―。
全編を覆いつくす暴力と死の暗い影、歪んだ世界の歪んだ愛、そして戦慄のクライマックス。魂の暗黒を描き出すパルプ・ノワールの鬼才ジム・トンプスンの埋もれた傑作。

ジム・トンプスン―ただひたすらにダークなアメリカを描きつづけた。描かれるのはとち狂った世界であり、登場するのはとち狂った人物ばかり。騎士はいない。高潔な人間もいない。自己憐憫に中毒した人間もいない。友情もなく、愛もなく、誇りもない。手ざわりは荒々しく、飲みくだすには勇気がいる。しかし、触れずにはいられない。飲みこまずにはいられない。なぜなら、彼が書いたのは我々が生きている世界だからだ。・・・その事実を目の前に突きつけられると、わたしの心は知らず、顫えてしまう。
馳星周(巻末エッセイより)

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感想・レビュー

Bo-he-mian さん

2018-06-16

扶桑社のジム・トンプスン邦訳の猛攻に先んじて突如出版された、記念碑的訳書。後に三川基好訳で『残酷な夜』として出版されるが、ジブン的には最初に読んだ『サヴェッジ・ナイト』に愛着を感じる。ブックデザインもいいしね(笑)。トンプスンの小説の主人公は、どうしようもなくとち狂っている連中が多い。しかもそんな奴の独白体で、弱者やオツムの足りない奴らが餌食にされる様子が描かれるのだが、本書や『死ぬほどいい女』は、ラストで驚愕の展開が待っている・・・Jim Thompson smells good!(byタキヤン)。

Ayah Book さん

2019-07-31

扶桑社の「残酷な夜」と同じものらしい。途中までかなり面白くて、キャラ造形はトンプスンさんの小説の中でも際立っていると思う。主人公・身長5フィートぴったり(152cmくらい?)の殺し屋。歯はボロボロで入れ歯、おまけに肺病病みでしょっちゅう血を吐いてる。学校に行くといじめられるけど、女にはモテる。ヒロインは障害を持った女性で、片足が赤ちゃんみたいに小さい。主人公が妄想に苛まれるのはいつものパターンだけど、ラスト投げっぱなしの感じが残念。傑作になり得た作品だと思う。

きでぃー さん

読んだ当時、眠気と格闘しながら終盤読み進めてたもんで、頭おかしくなるかと思った