浦上 克哉 著
【科学的根拠がしっかりした認知症予防法に取り組みたい人におすすめ!】
2025年には「高齢者の5人に1人(約750万人)が認知症」という時代が
やってくるとされており、テレビや雑誌などでも様々な認知症予防法が紹介されています。
しかしながら、そうした情報は玉石混交であり、
科学的信頼性(エビデンスレベル)が低いものも少なくありません。
本書では、認知症予防の第一人者(日本認知症予防学会 理事長)が、
現時点で、科学的に最も理にかなった認知症予防法と、
その実践方法を講義形式でわかりやすく紹介していきます。
◎発症の4割に関与する12の認知症リスク因子(肥満や難聴、社会的孤立など)が
最新論文で判明!あなたが優先して取り組むべき認知症対策がわかります
◎認知症リスク因子をまとめて対策できる「とっとり方式認知症予防プログラム」
に基づいた、運動・知的活動・コミュニケーションのポイントを解説!
◎自粛下でもできる!ウィズコロナ時代の認知症予防のコツも紹介
◎あなたの認知症リスクがわかるチェックシート付き!
■科学的に正しい認知症予防法とは?
科学的根拠が最も高いとされるメタアナリシスという方法で
認知症の発症に関わるリスク因子を調べた論文が、
2020年に最も権威のある医学誌である『Lancet』に掲載されました(※1)。
本書では、この論文に基づいて12個のリスク因子の説明と、
その撃退法について紹介していきます。
■「とっとり方式認知症予防プログラム」とは?
鳥取県と日本財団の共同プロジェクトで、
著者らの検討委員会が開発した認知症予防プログラムです。
認知症の一歩手前の状態であるMCI(軽度認知障害)の方に対しても
認知機能改善効果が科学的に証明されました(※2)。
鳥取県内をはじめとした複数の自治体の認知症予防教室で導入されています。
※1 Lancet. 2020 ; 396(10248) : 413-446.
※2 Ann Clin Transl Neurol. 2020 ; 7(3) : 318-328.
はじめに~認知症はようやく予防できる時代に
認知症リスクチェックシート
講義1 認知症に対して現代医学ができること/できないこと
1 認知症は「発症しない」ことが一番大事!
2 正しい予防で、5人に2人は認知症の発症を防げる
3 科学的に実証済!「とっとり方式認知症予防プログラム」
講義2 発症原因の40%を占める「認知症リスク因子」の減らし方
1 難聴(聴力低下)【発症リスク因子の8%】
2 社会的孤立【発症リスク因子の4%】
3 うつ病(抑うつ)【発症リスク因子の4%】
4 喫煙・大気汚染【発症リスク因子の7%】
5 生活習慣病(高血圧、糖尿病、肥満) 【発症リスク因子の4%】
6 運動不足・頭のケガ【発症リスク因子の5%】
7 大酒【発症リスク因子の1%】
8 教育歴(知的好奇心の低さ)【発症リスク因子の7%】
講義3 「3つの習慣」で認知症リスクを増やさない
1 たった3つの習慣で、12の認知症リスクの対策を!
2 認知症予防のための「運動」
3 認知症予防のための「知的活動」
4 認知症予防のための「コミュニケーション」
5 ウィズコロナ時代の認知症予防
講義4 将来の備え編~認知症になっても自分らしく暮らすために
1 二次予防(早期発見・治療)が重症化を遅らせる
2 認知症を疑ったときにすべきこと
参考文献・論文