曖昧性との共存 ~プロジェクトマネージャーへの17の指針~(名内 泰藏)|翔泳社の本
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曖昧性との共存 ~プロジェクトマネージャーへの17の指針~


形式:
書籍
発売日:
ISBN:
9784798111438
定価:
2,640(本体2,400円+税10%)
仕様:
A5・256ページ
カテゴリ:
開発管理
キーワード:
#開発環境,#開発手法,#プログラミング,#システム運用
紙の書籍

情報システム開発を成功に導く現場の知見と行動指針

情報システムというものは、業種業務ごとに大きく変わるだけでなく、顧客ごとに規模や複雑さも変わる。さらにほとんどのシステムは、その開始時点、つまり契約時点から曖昧性という宿命を持ったままスタートするものであり、それゆえに、顧客との打ち合わせや折衝に、ほかのビジネスよりはるかに大きな時間を必要とし、かつ顧客との関係によって曖昧性を解決するスピードが大きく変わってくる。

各プロジェクトマネジャーは、優れたマネジメント手法や開発方式を導入する努力は必要であるが、それを具体的に自分のプロジェクトに対応させるためには、自分でよく考え、工夫しなければならない。その際、少しでも良いプロジェクト運営を目指して考え、行動するための共通的な最小限の行動指針は何なのかを考え直してみた。その結果出てきたのが、本書に掲げた17の指針である。 (「はじめに」より)

第1部 要件定義、見積り、設計

指針1 要件の曖昧性を認識する
馬鹿の壁
曖昧の三角関係
業務仕様の曖昧性
考える足

指針2 業務の本質的理解に努める
問題の理解と適切な表現
システムには設計思想がある
目的の追求
提案型質問で業務知識の強化を図る

指針3 何でも見積もり、設計する
わからないことを見繕う―見積りこそすべての基本
工程設計
定量的進捗度
テスト設計

指針4 美しい設計を追求する
ワークデザインアプローチによる簡明設計
面仕様の追求―「例題で仕様を定義してはいけない」
夢に見るほど考える

指針5 多角的に考える
視点と視座
安定性と操縦性
ディープブルーとヒメコンドル

指針6 まず仮説を立てる
仮説と検証
実験は設計の確認手段
設計にはいくつもの解がある

指針7 技術を重視する
技術の軸を大切に
知識と知恵の再生産スパイラル
技術と思想の伝承

第2部 リスク対応

指針8 リスクに備える
悲観的に準備し、楽観的に実施する
備えなければ憂いなし
危機の感知
予算超過に備える
納期遅延に備える

指針9 リスクを洗い出す
パッケージ活用のリスク
プロポーザルのリスク―プロジェクトZ
ステップ数削減のリスク
引継ぎのリスク
検証困難システムのリスク

指針10 光の裏の影を見る
処理の共通化
プロトタイピング考
ベテラン設計者の落とし穴
UBIQUITOUS DESTROYER
熱意に潜む大きなリスク

第3部プロジェクト推進

指針11 ラストマン意識を持つ
プロジェクトマネジメントに魂を
背水の陣
部下にやらせろ、自分でやれ
自分で説明する

指針12 FACT を追求する
目で聞き、足で見、手で考える
問題点の顕在化

指針13 徹底する
まず止めよ ゆっくり直せ やり直せ
フォロースルー

指針14 あきらめない
“駄目もと”精神
後手から先手へ
短工期の幸せ

指針15 他力を活用する
自力と他力
立っている者 親でも使え

指針16 顧客との連携を強化する
幹部会の設定
顧客と同じ船に
積極的受動性

指針17 部下を想う
成功は成功の母
天は人の上に人を作り、人の下に人を作る
上三年にして下を知り、下三日にして上を知る
何も得ないのに報告するものか
代案提示を通じて部下の育成を
ローテーション

本書は付属データの提供はございません。

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感想・レビュー

MATSUDA, Shougo さん

2018-10-27

前著「曖昧製とのたたかい」も読みましたが、絶版となっている事が勿体無いくらいの良書でした。今まさに進めているプロジェクトについて、一つ一つの著者からの訓言が「今のやり方で本当に大丈夫だっけ?」と響いてきます。折に触れて読み返して振り返ることで、今の仕事の仕方を見直させてくれる機会となってくれそうです。

takam さん

2018-07-25

前著「曖昧性との戦い」と比べるとカテゴリ分けが効いていて、読みやすくなっていた。内容は概ね前著から変わらないが、「曖昧性との共存」は日本のSIerの商慣習がベースになっているため、トム・デマルコ氏やジェラルド・ワインバーグ先生の本に比べると日本の現場では通じるものが多いかもしれない。ウォーターフォールでの息の長いプロジェクトを実施するには役に立つかもしれない。

しゅ さん

2011-01-20

「曖昧性とのたたかい」に続いて読んだ。 このような講義(?)をリアルタイムで聞くことができた会社の人はエンジニアとして幸せだと思った。