社員インタビュー:Webメディア編集者

近藤 佑子(Webメディア編集者)

専門性にシンパシーを感じ「Web好き」が出版社へ

― 入社までの経緯を教えてください。

私は2014年に第二新卒として入社しました。翔泳社に入る人には「出版社に入りたい」「編集者になりたい」という人が多いイメージなのですが、私は本好き、読書家というより「Webを見る」「Webサービスに触れる」のが好きなタイプです。

学生時代にITエンジニアの友人、IT企業の知り合いが増え、「こんなおもしろい人達たちと働ければ」と思うようになり、大学院修了後の就職活動中はWebサービスを展開しているような企業を受けていました。しかし、それまで学んでいた分野とのギャップもあって、思うようにいかなかったんです。

そんなとき、人に勧められて専門性の高い雑誌の編集職を受けてみたところ、「自分に向いていそうだ」と思えました。大学院に進むくらい一つの研究を続けた自分の性格に合うような気がしたんです。そこから専門的な媒体を複数抱える翔泳社に出会いました。

複数のプロダクトを通じて「できること」の可能性を感じる

― 現在担当している業務について教えてください。

入社当時からソフトウェア開発者向けのためのWebメディア「CodeZine」の編集部に配属され、2018年に副編集長となり、2020年の6月からは編集長として業務にあたっています。

Webメディアの編集者としては、ソフトウェア開発者(ITエンジニア)の方からプログラミングやソフトウェア開発に関するノウハウを寄稿いただいたり、開発者向けのテクノロジーやサービスの紹介記事を企画するほか、インタビューでさまざまな会社の事例やキャリアのお話をうかがったりしています。

CodeZineから派生したお仕事として「CodeZine Academy」というセミナービジネスもやっていて、こちらではWeb記事や本を読むだけではなかなか学びづらいことを専門的な講師に教えてもらえる場として提供しています。

「CodeZine」はプログラミングに役立つソースコードや解説記事を紹介するソフトウェア開発者向けWebメディア。

また「Developers Summit(通称:デブサミ)」という2003年から毎年開催するソフトウェア開発者向けのカンファレンスでも、2017年より企画をメインで担当する立場になりました。このカンファレンスではオフラインでの開催時だと2日間で3,000名以上にお越しいただいています。冬の開催をメインとしながら、夏の開催、関西・福岡での開催も行っていて、さらに2018年に「Developers Boost」というカンファレンスも立ち上げています。

編集長になってやるべきことも増えていますが、たくさんの仕事を通して視野が広がり、自分たちが持っているプロダクトにより大きなポテンシャルがあると感じられています。

自らムーブメントを作れる面白さ

― これまでの仕事の中で嬉しかったこと、やりがいを感じたことは何でしょうか。

嬉しかったことの一つは、色んな会社、立場にいるエンジニアの方とお会いできることです。コードをバリバリ書いている方、エンジニアのチームを良くしようとしている方、コミュニティ活動を通じて業界に貢献されている方、会社単位で言えば、クラウドベンダーのような大きな企業の方ともお話しする機会があります。一つの会社の中で完結するよりも幅広い交流ができているのは嬉しいですね。

やりがいを感じていることで言えば、エンジニアのためのイベント作りです。BtoBのイベントでは、どうしてもビジネスライクな空気感が出てしまうのですが、それをいかに抑えるかということを心がけています。エンジニアは自発的に学び合うカルチャーやコミュニティを本来は持っているので、それを尊重した運営が私にとって腕の見せ所かなと思っています。

エンジニアらしいイベントを作っていく中では、スタッフが同じTシャツを着るようにしたり、イベントのキービジュアルを、テーマを表しつつ「Tシャツにしてもクールだ」と思えるものにしてきました。例えば、デブサミ2020の全体のテーマは「ともにつくる」と設定しましたが、セッションの公募では「ともにつくる」をテーマにしたものがたくさん集まったり、スポンサーセッションでもそれを踏まえたセッションをしていただけたり、イベントの運営を手伝ってくださっている外部の協力会社の方も「ともにつくる」を意識した運営をしてくださったりして、ムーブメントを作れた気がしています。メディアとして業界の方々に「こんな視点で一緒に考えてみませんか」という提案ができるというのはおもしろいと思います。

(左から)過去に開催されたデブサミのスタッフTシャツを着る近藤さん、イベントで撮影した集合写真。

個人の成長へのサポートを通じて社会を変えていく

― 今後の目標をお聞かせください。

デブサミに参加いただいた方の声を通して、私たちがやっているイベントや作っている記事がエンジニアの方の行動や人生を変えるきっかけになることが感じられるようになりました。

個人の成長が、会社単位の成長につながれば世の中をより良くするプロダクトやサービスが生まれるのではないかと思います。翔泳社全体で考えると書籍、Web記事、イベントと幅広いプロダクトがあるので、その成長をもっとサポートしていきたいですね。

CodeZineの編集長となったときには、こういった意味を込めて、コンセプトを「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」に変えました。デブサミに関して言えば、自らを研鑽するデベロッパーたちが発信する場所として「頂上」のような存在にできればいいですね。

「専門性を楽しめる人」かつ「幅広く関わりたい人」

― どんな人と一緒に働きたいでしょうか。

エンジニアの方々には情報を日頃からアウトプットして、世の中を良くしていこう、もっと効率化しようというカルチャーがあり、私はとても良いものだと思っています。それを一緒に楽しめる方と働ければと思っています。

― この会社の編集者に向いているのはどんな人でしょうか。

専門性のある分野は憧れつつも、一つの会社の中で掘り続けることにピンとこない人、興味のある分野で自分のキャリアが築けるかわからない人にはおすすめかもしれません。

私自身、エンジニアになったとしても「そこで頭角を現すことはできないな」「自分のスキルは伸ばせなさそう」と感じていたのですが、結果的にエンジニアの周辺で同じ業界を盛り上げる役割を見つけられています。

編集者は直接的に課題解決に貢献するということがなかなかできない職業ですが、間接的でもその分幅広い分野を把握でき、広く影響を与えることができます。そんな力の活かし方にピンとくる人なら楽しめそうです。

インタビューを終えて:安原 直登(Webメディア編集者)

一貫して、近藤さんの“デベロッパー愛”が感じられたインタビューでした。編集者は少し離れたところから俯瞰する視点を持つようなイメージもありますが、近藤さんのお話からはCodeZineやデブサミを通じてデベロッパー業界の方々と悩みを共有し、ともに歩んでいこうとするような、近い距離感も同時に感じられました。

翔泳社には複数のメディアがありますが、その多くが一つの業界にフォーカスした専門メディアです。「おもしろい!」と思う業界があれば、その業界に必要な編集者としてお仕事してみるのはいかがでしょうか。

インタビュアー&執筆:安原 直登(メディア編集部)/ 撮影:市川 証

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